鍼灸治療について

鍼灸治療は、鍼(はり)あるいは灸(きゅう)またはそれに類する物を使用し、目的に応じて身体各部に鍼を刺入(または接触)、あるいは灸を据え、疾患の治療、疾患による症状の軽減、または健康維持・増進を目的とした治療行為のことをいいます。この治療行為は、医師以外では、国家資格を有するはり師・きゅう師しか行うことができません。

鍼(はり)について

鍼には色々な種類があります。鍼の直径は様々で、細いもので0.12mm、太いものでは0.3mmのものもあります。いずれにしても非常に細く、例えるなら髪の毛の太さ程度です。長さも色々ですが、目的に応じて使い分けます。また刺さずに皮膚にあて刺激する鍉鍼(ていしん)は、敏感な方や、より微細な刺激を与えたい場合に使用します。また、鍼を身体に刺入し、その鍼に電気を通す鍼通電療法を行う場合もあります。

 

解剖学的に安全な場所、角度、距離に鍼をします。


また、本サロンでは、滅菌されたディスポーザブル(使い捨て)の鍼を使用しておりますので、ご安心ください。

お灸について

灸はもぐさを皮膚表面上で燃焼させ、身体に温熱刺激を与える治療法です。もぐさは、ヨモギの葉の裏の白い毛を乾燥させて使います。

よく「お灸は熱いのを我慢するのですか?」とご質問いただきますが、熱刺激量はお聞ききしながら調整しますのでご安心ください。

 

お灸=「やいと」のように何かの罰でするイメージが強いですが、そんなことはありません。

 

また当サロンは煙がほとんど出ないものを使用しておりますので、服や髪ににおいが付くこともございません。

 

ヨモギは昔から身近にありながら、非常に薬効のある植物として使用されてきました。

昔からあり、今も残っているものは、「よいという理由」があるから残っているのです。

 

 

ぜひ、鍼灸治療の良さを体験されて下さい。

適応疾患について

WHO(世界保健機構)が定めている鍼の適応疾患

頭痛、片頭痛、三叉神経痛、顔面神経麻痺、メニエール病、白内障、急性結膜炎、近視、中心性網膜炎、急性上気道炎、急性鼻炎、感冒、急性扁桃炎、歯痛、抜歯後疼痛、歯肉炎、急性咽頭炎、急性気管支炎、気管支喘息、食道・噴門痙攣、しゃっくり、急性・慢性胃炎、胃酸過多症、胃下垂、麻痺性イレウス、慢性・急性十二指腸潰瘍、急性・慢性腸炎、便秘、下痢、急性細菌性下痢、打撲による麻痺、末梢神経疾患、多発性筋炎、神経性膀胱炎、肋間神経痛、頚腕症候群、坐骨神経痛、腰痛、関節炎、夜尿症

その他、鍼灸治療の適応となる疾患・症状

運動器疾患

肩こり、五十肩(肩関節周囲炎)、腱板炎、変形性関節症、脊椎疾患、腱鞘炎、筋腱付着部炎、各種神経痛、スポーツ障害、痙性斜頸、運動機能障害など

 

消化器・呼吸器疾患

消化性胃潰瘍、潰瘍性大腸炎、過敏性大腸症候群、神経性嘔吐症、腹部膨満症、呑気症、神経性食思不振症、痔疾、過呼吸症候群、慢性閉塞性肺疾患など

疼痛性疾患

術後疼痛、ヘルペス後神経痛など

循環器疾患

低血圧症に伴う諸症状、冷え性、本態性高血圧、不整脈の一部、動悸、息切れ、心臓神経症など

泌尿器・産婦人科系疾患

過活動膀胱、前立腺肥大、月経異常、更年期障害、不感症、逆子、不妊症、インポテンツ、失禁症など

感覚器系疾患

眼瞼痙攣、眼精疲労、メニエール症候群、耳鳴り、難聴、乗り物酔い、皮膚掻痒症、アトピー性皮膚炎、多汗症、円形脱毛症、咽喉頭部異物感症など

小児疾患

小児神経症、消化不良など

その他

パーキンソン病、のぼせ、不眠、肥満症、糖尿病、脳卒中後遺症、自律神経障害など

ご質問

鍼灸って受けた事ないのです、どんなもの?
お体の必要な部分に、髪の毛より細い鍼で表面の皮膚を傷めることなく、コリや痛みの原因の部分に効果的にアプローチします。

目に見えない程の小さな傷を衛生的な状態で作りだします。すると、皮下組織の毛細血管が拡張し、血行促進、血流が良くなり、その結果、コリや疲れの原因になる物質が血流と共に洗い流され、疲労や痛みが楽になります。

加えて白血球、血小板等の修復物質等も活性化し、結果、免疫系、内分泌系(ホルモン)神経系も活性化、コリ解消だけではなく、続ける事で、身体が元気になり、体質改善につながります。薬を使わず、副作用もない、ご自分の免疫力をあげていく大変いい療法です。

 

痛くないのですか?
人は痛みをどうして感じるかと言うと、危険から身を守る為に痛覚が存在する、という事が言えます。痛くないように工夫しておりますが、不安だったり、刺激が強い時は加減できますので、お申し出下さい。

 

お灸は熱くはないのですか?お灸の材料は何?
その方にとって、心地よい温感が適刺激です。お灸の熱感も調整できますので、おっしゃって下さい。お灸にはもぐさを使います。もぐさの原料はヨモギです。ヨモギは昔から身近にありながら、非常に薬効のある植物として、使用されてきました。昔からあり、今も残っている物は、良いという理由があるから残っているのです。ぜひ、鍼灸治療の良さを体験されて下さい。

 

鍼灸治療のエビデンス(科学的根拠)について

鍼灸文献データベース

http://acupuncture.jp/dspace/

 

CiNii 論文検索

http://ci.nii.ac.jp/